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[ブレイブ ストーリー] 何かを犠牲にして得る願い?
このテーマ
映画から観るボク では、映画を観て、ただその映画の感想を書くんじゃなくて
なんていうか、その、
ボクってこういう映画に自分を移入させてしまうんです・・・。
なので、逆に映画が観たボクというちょっと変わった視点ですが、
早い話、「自虐」です・・・。(笑)
映画の中のキャストと、会話してるのは「おかしい人」って思わないでね(笑)
この映画には、対照的な二人が出てきます。一人は、自分の運命を叶えるためなら、他がどうなってもいいと考えるミツル。
願いは、自分の妹を取り戻すため・・・。
そして主人公のワタル。両親の離婚。そして母親が倒れた。
「こんな運命、間違ってる!」
そんな2人が、「願いが1つだけかなう」という世界、ビジョンに。
二人、目的は同じ。運命の女神にあって願いを叶えてもらうこと。
なんだか最初は「普通のファンタジー」って感じで、少し退屈でした。「最初のダンジョン」で謎解き、見習い勇者になって、宝玉を集める。
もともと、前・中・後と、長編小説が原作(宮部みゆき)なだけに、2時間にまとめるのは無理があるんでしょうが、ハイテンポで進むストーリーに、少し疲れました。
最後まで観終わってみて、( ここからです ) 思ったこと。
ワタルもミツルもボクと重なってしまいました。
最後に、自分自身の影と戦うシーンがあるんですが、最後は、自分に勝ったワタルが願いを叶えることが出来た。
でもその願いは自分のことじゃなくて、めちゃくちゃになったビジョンを元通りに戻すこと・・・。
そのときのセリフでした。
ワタル「運命には、喜びや楽しいことと同じくらい悲しみや不幸があってそれを避けることは出来ないし、そのつどに願いを叶えてもらうことなんて出来ない!」
「ボクは、自分の運命を受け入れる!」
なんか、いいなあ。若いなあ。( ̄◇ ̄;)エッ?
喜びや楽しいことと同じくらい悲しみ・不幸か。
最近ね、なんのために、人は仕事してるんだろう。
ある人は言うんだ。
「生きるため」
って。
でもね、じゃあ、なんで人は、生きるの?何のために?
何を得るにも「仕事しないといけない」「生きていくためには仕事しないといけない」
この繰り返し。結局、無限ループ・・・。
自分を犠牲にして仕事して、
自分を諦めて
仕事して。
それでも生きていかないといけない人って・・・なに?
孤独をかみ締めて、コンビニの袋をもって・・・
終電の出た駅を出る・・・。
「喜び?」
「楽しみ?」
ボクにとっては、いまは、ずっと苦しみさ。仕事は、達成感もあれば、それがいまの自分の居場所だと思う。
仕事が無くなったら自分の居場所が無くなる。
その椅子にしがみついているだけ。
本当の自分の居場所探しは、まだずーーーーと続くんだ・・・。
この先もずっとずっとずっと。
「自分の願いがかなうなら?」
ボクは、迷わず、ミツルと同じ行動をとる。
「ビジョンが崩壊したっていい」「それで自分の願いが叶う、そのためにここに来たんだ」
幻想はしょせん幻想。ビジョンはビジョン。自分には関係ない!
これで現実の運命が変わるなら・・・
なんか危険だよな。言ってることって、結局、アメリカ(軍需産業)と同じ。矛盾したイラク戦争と同じ。自分たちの主張を押し付けるためなら、人が死んだってかまわない。
ほんでもって、ワタルの「運命には 悲 と 楽 が共存していて片方を切り捨てるのは無理だ」ってのも非情理に聞こえる。
確かに理想は、そういえるけど、現実はどうなの?
その運命は、何も「決められていない」し、(半々に分けられているわけじゃないじゃん!!)
今回はミツルの行動だけど、他人によって壊されていく運命、巻き込まれていく人がいる。
運命は、突然、誰かに変えられる。
それをすべて「運命」として受け入れていくことが人には、絶対、出来ないと思う。
「変えたい」
ボクは、悪くない!! いやだ!!!
こんな運命、間違ってる!!!!!
ボクは、映画の始めの方のシーンにいる。ボクにも変えたい運命がある。
それは、ワタルと同じで家族を取り戻すため。
なんで、ボクは一人になってしまったのか。
少し離れたとこに住んでいる兄貴だけがボクにとって唯一の家族・・・。
母親もいなければ、父親だっていない!!
ずーーーーと兄貴と一緒だった・・・。
変えたい!こんな運命!
そうすれば、きっと、いまも、ボクは一人じゃなくて、実家で生活してるんだ。そこには、オカンがいて、夜ご飯だって困らない。
遅く帰ったときでも
「おかえり」
って言ってくれるんだ!!!!!
戻りたい!小学生の自分に戻ってもいぃ!
「世界が壊れても?」
「いま、お前にかかわっている人間すべての記憶が消えても?」
「ここまで自分ひとりで生きてきたと思うのかい?」
どうなってもいい!
ボクはきっと、この映画のなかでは、ミツルだったんだろうな。
最後、やっと願いがかなうときに、自分との戦いで、自分自身を殺してしまうんだ・・・。
ここで書いたことは全部ほんとのこと。
ボクは、この映画のストーリーも何も知らずに観た。けど、まただ。
この映画にボクは、取り込まれた。
ボクは、いまの状況に不満をもっている。
他人からみたらボクは恵まれたお坊ちゃんに見えるらしい。
バカにするな!
全部、必死になって、そこに自分の居場所があると思って、突っ走ってきた。
結果がこれ。
その居場所に、縛られてる自分
孤独・・・。
家がある。仕事がある。
それがなんだっていうんだ。
そんなの、ボクにとってはちっとも幸せじゃない。
なんだか、ずっと戦って、疲れてきた・・・み・・・・・・た・・い。 この辺で、終わります・・・。
ひとつ、この映画に文句があるといえば、最後に自分の運命を受け入れるといったはずなのに、現実の世界は、願いどおり。
原作を読んでいないボクは、さっぱり。
ついさっき、主人公に感銘を受けたのに、強引なハッピーエンドに少しとまどい、エンディング。
映像はすごくよかった。さすがデジタル技術なら、他を寄せ付けないだけのGONZOが制作しただけのことはある。
日本のアニメーションはジブリだけじゃない!ってのを感じさせてくれるクオリティだった。
ストーリーは、ちょっとお粗末にまとめれていたのが、だからこそザンネン。