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ボクに彼氏ができるまで(2)
「ボクに彼氏ができるまで」
★この更新はボクに彼氏ができるまでを振り返る、自叙伝です。
★書籍化を目指していますが、とくに今まで通り読んでもらえるとうれしいです。
─それでは、2回目。どうぞ─
ボクは最初から同性に興味があったわけじゃなかった。少なくとも、小学生のときは、すごく女子好きで常に女の子を追いかけまわしてるようなガキだったんだ。
そのころ、女子に対してボクが抱いていたイメージは、今から思うと、恋愛対象からは遠いものだったのかもしれない。
好きな存在は、お母さんで、女子はそれに近い存在、
そんな感じだったんだと思う。
小学1年生ともなれば、普通は、まだ恋愛とかそんなのより毎日の遊びのほうに夢中になる時期だろう。
けどボクは、ちょっとだけ違う側面をもってた。とにかく、毎日のように女子を追いかけていた。
スカートをめくれば、「キャア!」と高らかな声をあげてびっくりして逃げる。ボクは、また追いかけて、女子は逃げる。まるで鬼ごっこ。スカートめくりが成功しても、スカートの中身は正直見てないし、どうでもよかった。
最初は、同級生だったけど担任の先生に怒られてからは・・・
休み時間に遠出して上級生に遊んでもらって!?いた。
上級生は、まるでお母さんのようだった。
休憩時間になると、1階の教室を飛び出し、2つも先にある上級生の棟に駆けだす。階段を2つもあがり、渡り廊下を走り、6年生の教室に・・・。
そこには、ボクのことを可愛がってくれる女子がたくさんいた。
「可愛い?」
「何年生?」
「何して遊ぶ??」
“かわいい?♪”と、もてはやされることも、嫌ではなくて、だんだんそれに馴れてきてさえいた。
先生に見つかっても、
「ええとええと、探検してたら教室わからなくなっちゃって・・・。えぐ・・・。えぐ」
・・・先生は、笑顔になって
「何年生?先生と一緒に教室まで行こうね」
といって手をつないでくれたりした。
名前を知っている同級生よりも名前を知らない上級生。
お姉ちゃんがたくさんできた。
小学3年のときの通知表。
担任の先生からのコメント欄には、
「甘えん坊!」
赤色のペンで書かれていた。
お母さんは、それをみて、
「ユウは、学校でも甘えん坊やね」
ボクは、何も反論せず、お母さんの膝枕に、寝ころんだ。
そっと、温かい手がボクの頭を撫でた。
ボクは、そのまま、眠りについていた。
膝も手も足も全部あったかい。
その膝枕は、ボクにとって一番の宝物だったんだ。